溺愛窒息Kiss
「あ゙ー……うざっ」
携帯をパタンと勢いよく閉じ、机に放り投げたのは、学校で一番仲がいい、佐上美麻(サガミミア)。
「どしたの?」
そんな光景を見て、質問したのが、あたし、千葉先憂(チバサキウイ)。
「彼氏。束縛が激しくってさー」
机になだれ込みながら美麻は苦しい声を出した。
美麻は現在二つ年上の彼氏がいる。
ナンパされて付き合い始めて三ヶ月くらいみたいだけど、なんかほんとに好きなの?って思うときがある。
「別れちゃえば?」
「そんな簡単な話しじゃないんだよねー……」
だよね。
でも、
「好きじゃないんでしょ?」
お互いに気持ちがないなら、付き合ってても意味がないと思う。
「うーん……微妙。前よりは好きじゃない……かも」
ほら。
なら別れればいいのに。