夢〜明日への奇跡〜(実話)
夢花は少し他の子供より心音が聞こえにくいって事で大事をとってナースステーションで預かってもらうことになった。
私は病室に戻り
しばし我が子とお別れをした。


病室に入ると次々に面会に家族や友達が来てくれた。

『麗奈ー!おめでとう!可愛い可愛い女の子やったなあ〜』

『お母さん…お父さん…理奈』

『よく一人で頑張ったな。可愛い顔して寝とったわ。お前が生まれた時を思い出したよ。和実君の両親にはちゃんと伝えたからな』


お父さんが涙を流して喜んでくれた。


『お姉ちゃん…結婚式の時の真っ白なドレス着てた時も綺麗だったけど ママになった頑張った後のお姉もめちゃめちゃ綺麗だよ』


『りーちゃん…ありがとう』

『やっぱり女の子だったね中島さんおめでとう!感動して涙止まらないよ〜』

私の分娩中ずっとずっと和実と私の結婚指輪をにぎりしめてくれてた祥子が泣きながら言った。


『祥子…ありがとう』


『中島!夢花ちゃんお前に似なくて美人やわ〜』


『源太は相変わらず一言多いねん(笑)あたたた…あんまり笑わせないでよ。痛みがはしるやん!』


夢花が誕生したこの日ばかりは 沢山の人が夢花の誕生に笑顔した。


本当なら和実がそばにいてくれて


【俺の自慢の娘見てくれた?】


なんて冗談なんか言うんだろうな。
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