夢〜明日への奇跡〜(実話)
AM1:30


既婚者軍団も帰り気付けばは私と源太だけになっていた。
源太はかなり出来上がっていた。

『源太!帰るよ!もう店じまいだってよ!ほらっ上着着なきゃ』


『れいちゃ…ん…』


『な…何よ!れいちゃんって…気持ち悪っ』


『お前のじいちゃんになってみただけだよ』


『あんたまで意味わからない事言わないのー!しっかりしてよ!ほらっ立って』

『すいません!お騒がせ致しました!ご馳走様でした』

私は筋肉だらけのたくましい源太をやっとの思いでかかえて店を出た。

『タクシーひろうから待ってて!あったかいお茶も買ってくるから』

『れ…な…もう一軒だけ飲み行こう!なっ頼む付き合ってや』

『はっ?れなって…?あんた正気じゃないやん!立てないくらい酔ってんのに…』


『へへへっ!ジャーン!!わざと…まだほろ酔い程度だよーん!なっ!!行こうや!明日休みやし!
俺歌いたい曲あるしー』


『もー!何よ!あんた担ぐの大変だったんだからね!じゃあー1時間だけよ…ったく』


気付けば周りはクリスマスだけにカップルばっかり。仲良く手を繋ぎプレゼント抱えてる女の子や
寄り添いながら街を歩く姿ばかりだった。

私と源太は絶対そんなふうには見えないだろうな…。歩く距離だってあるし…。
まあ…
クリスマスやし今日は特別に源太に付き合ってやるか…
私はただそれだけの感情しかしかなかった。


ただ…それだけの…
< 28 / 122 >

この作品をシェア

pagetop