夢〜明日への奇跡〜(実話)
足早に歩く源太に追い付くように私も人込みの中、必死に付いていった。


『ちょっと待ってよ!歩くの早いってば!』


『お前が遅すぎんだよ!ここだぜ…!まだ大丈夫だろ?優兄』


『おぅ!源太いらっしゃい今日は一人じゃないんだ珍しいな(笑)もしかして…麗奈ちゃんかな?』


そこは源太の友達のお兄さんが経営しているちょっと西洋映画を思い出すようなオシャレなバーだった。


『こんばんわ…初めまして麗奈です』


『いらっしゃいませ。マスターの優です。源太とはもう20年くらいの付き合いかな…俺の弟と友達で小さい頃からよく遊んでて、こいつ泣き虫で…』


『ちょっとまった!それ以上言ったら優兄のオモラシ事件言うぞー(笑)』


『もう半分言ったじゃねーか(笑)』


源太が泣き虫だったなんて…今では想像もつかないや源太は強いもんね。


『滝沢!何飲む?』

『あっじゃあカルピス酎ハイ』

『まじ?お子様だね(笑)優兄俺はいつものな』

『はいよっ』

『何で優さん私の事知ってたんですか?』

『そりゃあ源太が飲みに来ては麗奈麗奈って言ってたからね』

えっ…私の事を?
何でだろ…

『優兄!喋ってばかりじゃなくて仕事しろよ』

『勘違いすんなよ!仕事でうるさい同僚がいるって話してただけなんだからな』
そう言うと源太はウィスキーを勢いよく飲みはじめた。
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