夢〜明日への奇跡〜(実話)
『そのお婆さんきっと和実に夢をくれたんだね』


『そうだな…今でも感謝してるよ。それでお婆さんみたいなお年寄りに夢や希望を与えられるような仕事がしたいって強く思うようになってね…それから福祉の学校通う為の費用を高校三年間必死にバイトしたなぁ〜』


『それで専門学校を卒業して介護福祉士の免許を得たんだ…
なんだか凄いね!人一倍和実は努力したんだね尊敬しちゃうな』


『麗奈もおじいさんとの約束守る為に自分の夢を叶えたじゃないか…同じだよ』

『でも学費とか親任せだし私何かと全く違うよ!でもいつから理学療法士の事を考えるようになったの』


『あのお婆さんに再会したんだ…俺が初めて就職した今いる病院に入院しててさ…約四年ぶりの再会だったけど絶対あの公園で話したお婆さんだとすぐ分かったんだ。嬉しくてね…』


『お婆さんも大人になった和実見て喜ばれたでしょう?』


『うん…俺も何度も話かけるんだけど半年前に旦那さんを亡くしたショックで喋る事も感情を出す事も出来なくなってたんだ。もちろん俺の事も全く無関心でね正直かなりショックだったよ』


『そうだよね…笑う事を忘れたらだめって教えて下さったお婆さんが笑わなくなってたなんてショックだよね』


『でも…何とか心の傷を癒してあげたくてそのお婆さんを俺の担当にしてもらったんだ。』
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