夢〜明日への奇跡〜(実話)
『業務終わってからお婆さんの昔好きだった事とか調べて毎日病室に行って歌ったり花を育てたりしたよ。お婆さんの身内の方と一緒にね…。それから一年くらい経ってからいつものように病室に行ったら、一緒に育てた花に水をあげてたんだよ』

『えっ!喋れるようになったの?』

『喋れるのはそれからもう少し経ってからだったけど俺は嬉しくてね!その日以来毎日毎日少しずつ回復していったよ』

『すごーい!和実の事覚えててくれたの?』

『俺の事は覚えてなかったけどあの公園で見せてくれた笑顔を見た時は涙が止まらなかったよ!仕事に対する達成感もあったんだろうな。それからリハビリについてもっと勉強したくて独学で五年間勉強して理学療法士になったんだ』

『感動しすぎて言葉出ないよ!だってそのお婆さんに二度も夢をもらったんだもんね…凄すぎ!その方は今でも元気なの?私も会ってみたいなぁ』

『俺も会いたいよ。』

『え…どうゆう意味なの?』


『二年前に肺炎で亡くなったんだ…』

『そうだったんだ…でも家族の方とか感謝されたでしょ?和実の努力と愛情で感情取り戻す事が出来たんだから』


『俺だけの力じゃないよ。やっぱり家族の愛情にはかなわないしな…』

『じゃあ…もしかして本屋の店主さんが言ってた婆さんって…』


『そうだよ…店主さんはお婆さんの息子さん。経験を生かした本を書く事を強く進めたのも おじさんなんだ』


『そうだったんだ…あの本は和実の努力のかたまりなんだね!大切にするからね話してくれてありがとう』

和実の事を知れば知るほど惹かれていった。
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