夢〜明日への奇跡〜(実話)
やっぱり最後も来てくれないのかな…。

周りはすっかり明かりが消え 人の姿も減ってきていた。

夜景っていうより夜明けになっちゃった…

何時間 ここにいたんだろ

もう諦めよう…

帰ろうと立ち上がった時だった。


『麗奈!!!』

『和実…』

私は久しぶり見た和実に抱きついた。

えっ…和実ちょっと痩せた?

『ずっと待ってたのか?ごめんよ…どうしても来れなくて…何度も行こうって思ったんだけど…なかなか…』


『和実!もういいよ。来てくれただけで嬉しいから』
『別れるって何なんだよ!俺は麗奈が大好きなんだ』

『じゃあ〜どうしてあの日仕事って嘘ついて女の人と食事してたの?何でいつも電話圏外なの?メールだっていつも決まった時間だけおかしいじゃない!あの人は誰なのよ』


私は泣きながら真っすぐ和実の目を見て言った。


『…それは…違うんだ。誤解なんだよ…俺…実は…』

『もういいよ。言い訳とか聞きたくないし見ちゃったんだもん。女の人といるところ…言い訳通用しないよ』

和実は泣いていた。
ずっとだまったまま…



あの時 ちゃんと和実の話聞いとけばよかった…

じーちゃんの時と同じ後悔することになるのに…


和実…ごめんね。
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