夏と海~summer and sea~
この野球部には同じクラスの男子が2人いた。
一人は隣の席でよく喋る新井春真。
春真って呼んでいて、明るくて喋りやすい。
顔はちょっとかっこいい。
し、かなり性格がいい。
もう一人は村上祐輔。
明るく、太陽みたいな男子。
元気が有り余っている感じで、クラスのムードメーカー。
二人とも、他の一年と同じ様に先輩たちとランニングをしていた。
ランニングをしているとき、一人の男子が転けた。
さっき、新入部員の中にはなかった顔。
ってことは先輩!
「だ、大丈夫ですか!?」
慌てて駆け寄り声をかける。
結構派手に転けたようで、右膝と腕からはかなりの出血をしていた。
「いってぇ…。」
「と、とりあえず!保健室行きましょう!立てますか!?」
先輩の苦痛そうにしている顔と、傷を見ていると痛々しくてたまらなかった。
先輩の腕を私の肩にまわす。
「な///だ、大丈夫だから!一人で歩けるっての!//」