アリス図書館‡QUEEN
「あ、そうそう」
ひょこっと顔だけだしたアリス。
「お客が来たから、談話室にお茶、お願いね」
それだけいうとアリスは今度こそ去って行った。
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扉を開け談話室にはいると、タオルを肩にかけて憂がソファーに座っていた。
アリスがきたことに気付くとさっと立ち上がり頭を下げた。
「あの、ありがとうございます!お風呂貸してもらって・・・」
「別にいいわよ。それより、貴方の願いはなんなの?」
向かい側のソファーに座ったアリスが聞けば、表情をかたくした憂。
「・・・やっぱり、ここは噂の図書館なんですね」
どんな噂がたってるのかしら・・・。
そう思ったアリスだったがあえてスルー。
「・・・私の父と、母を殺したのは・・・」
「佐崎美麗」
「!!」
「とは、言いにくいわね。正確に言えば、佐崎美麗が持っている魔女の書。あれの力ね」
「魔女の書・・・?」
不思議そうにきいてきた憂に、アリス微笑み口を開いた。