アリス図書館‡QUEEN
−†佐崎低†―
「ゲホッ、ゲホッ!」
苦しい・・・なんなの?
部屋に戻ってから、美麗は激しい圧迫感にみまわれていた。
「まるで、首を締められているような・・・」
咄嗟に美麗はばっと本を見た。
あの、図書館から持ち去った・・・。
「まさか・・・」
−娘よ・・・
「!!また喋った・・・?」
−対等交換・・・約束は守ってもらおうか
ピクッと美麗は反応した。
「・・・やっぱり私のじゃなきゃ、ダメなわけ?」
キッと本を睨み付けながら重々しく言う。
−命に見合う物・・・それは命・・・他にはナイ
「だから!!私はあのババアの命を本に記した!対等交換じゃない!!」
そう。美麗は憂の両親の命を奪う魔術を行った。
その際の代償に、本来ならば自身の命を与えなければならないのだが、美麗は向かいにいるあのおばさんに選んだのだ。
−・・・あれは己自身ではナイ・・・おまえでは、ナイ
「ッ!」
急に呼吸がさらにしにくくなった美麗は首に手をあてた。
−おまえの命・・・貰い受ける・・・
「ヤ、・・・」