アリス図書館‡QUEEN



「・・・なーんて、そんなこと言ったら嘘になる」




悲しそうにへにゃ、と笑った憂。



「お母さんができるって知ったとき、私、スッゴく嬉しかった。

ここを離れるって知ったとき、スッゴく悲しかった」



でも、と憂は言う。



「それでも、お母さんが出来て、一緒に暮らせるって喜びのほうが強かったの」


「ッ!!」




今までに見たことがないくらい、冷たい表情・・・



「ねぇ美麗・・・貴方・・・あの図書館に行ったんでしょ?」



冷たい声・・・



「ねぇ美麗・・・貴方が、私の両親を殺したんでしょ?」



冷たい・・・瞳



「・・・・・・」




「ねぇ・・・美麗・・・」



その全てに美麗は




「答えなさいよっ!!」



動く事も、話す事も、することが出来なくて、怯える事しか出来なかった。




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