アリス図書館‡QUEEN
「貴方に笛を貸したのは、他でもないかぐや姫よ。
ちゃんとお礼を言っておきなさい」
言いながらアリスはかぐや姫へと笛をわたした。
憂はアリスの言葉にえ、と驚いた。
「この笛はのぅ、魔笛というて、魔を払う道具としてわらわは使っておる」
言いながらかぐや姫は紅い袋に笛をしまった。
「笛・・・貸してくださってありがとうございました」
深々と頭を下げて憂は言った。
「よい。アリスが久方ぶりに手紙をよこしたから何かと見れば、笛を貸せとあってのぅ」
ちらっとアリスを見ながらかぐや姫が言うと、アリスは軽く笑った。
「アリスさんも、本当にありがとうございました」
「別に。コレが私の仕事だから」
相変わらずそっけないのぅ
と、かぐや姫は口元を上品に隠しながらクスクスと笑った。
「憂、貴方の結末は
Normal end
哀しみと怨みの底にいながらも、闇へと手を差し延べる」