アリス図書館‡QUEEN




「とりあえず、今日は図書館に泊まりなさい」






ある程度の話しが終わったアリスは、唐突にそう紫麻に告げた。


それを聞いた紫麻は小さくえ?と言った。






「貴女、充分な栄養と睡眠が足りないわ。そんな人を目の前にして見捨てる程、私冷たくないから」




「それがさっき平手打ちした方の言葉ですか?」




「!!?」




「・・・はぁ」






扉の所にはいつの間にかイオンが寄り掛かって立っていた。隣にはお粥を持った聖夜にエインセル。


いきなりのイオンの登場で紫麻はビクッと肩を揺らし、アリスは隠すことなく溜め息をはいた。






「アリス様、溜め息はないんではないでしょうか。およびになったのは貴女ですよ?」




「あら、ごめんなさい。紫麻の寝室を準備して。それからお風呂のほうも」




「承知致しました」






軽く頭を下げたイオンが頭をあげると紫麻と目があった。それにイオンはフッと微笑み去って行った。


紫麻はそれを見て頬を紅く染めていた。






「お粥食べたらお風呂にでも入りなさい。衣類は後で運んでおくわ」






そういうとアリスは立ち上がり部屋から去って行った。


その後を聖夜がしばし考えた後追いかけ、エインセルはそれを見て紫麻に近づいた。






「・・・貴女に一つ言っておくわ」




「え、あ・・・」






紫麻の顔の前にとんできたエインセルの表情は何時ものかわいらしい笑顔はなく、無表情だ。






「アリスを泣かせたりしたら、私、貴女のこと消すから」




「っ!―」






紫麻はエインセルの低めの声で背筋が凍るのを感じた。




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