アリス図書館‡QUEEN
「・・・・・・・・・」
二人が乗った車が去って行ったのを見送ったアリスは、中へと入り扉に鍵をかけた。
「ふぅ・・・」
一息ついたアリスは、車椅子からスッと立ち上がった。
「お疲れ様でした」
声の方へとチラッと視線を向けると、そこにはイオンがいた。
「聖夜は・・・」
「晩御飯の準備中です」
「そう・・・ねぇイオン、貴方は私の執事よね?」
「そうですよ」
アリスの問いに微笑みながらイオンは答えた。
「・・・だったら、私が何をしようが貴方は私に反論しないで?」
「・・・・・・」
「お願いだから・・・「無理」ッ・・・・」
俯いて悲しげにお願いするアリスは、直ぐ近くでイオンの声がしてビクッとした。
顔を上げるとイオンが目の前にいて、あっと思った時にはアリスは扉に追い込まれていた。
顔の横にはイオンの手がついてあり、背には扉、逃げ場がなくなった。