アリス図書館‡QUEEN




「聖夜、お茶」




「あ、ああ」





ダッシュで紅茶の用意をした聖夜。




「ありがとう」




「聖夜、庭の手入れの手伝いを頼んでもよろしいでしょうか」




「は、はい」




イオンと共に庭へと行く聖夜。






















「な、何なんだよあの二人は・・・」



自室へと戻った聖夜は疲れきった顔をしていた。

理由は勿論、アリスとイオンだ。




「喧嘩か?今回は何時もとパターンが違うけど・・・」





そう、何時もならアリスが一人怒っておりその原因の大半であるイオンがものともせず話しかけているのだが・・・。





「なんで二人とも話さないんだよ。それどころか、目すら合わせてない気が・・・」




二人が喧嘩らしきものをしているせいで、聖夜は二人が言う事を全部一人でやったのだ。


一日中動き回った聖夜はもうへとへとだった。





「あ〜!さっさと仲直りしてくださいよ・・・もう寝よ」




きっとまた明日も散々こき使われるのだろうと思い、それだけで疲れがまたどっと出た聖夜。


さっさと寝て明日に備えようとした時、ふと思った。






「・・・ん?そういや、エインセルがいなかったような」





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