アリス図書館‡QUEEN



―†アリス図書館†―




「・・・あのさぁアリス」




「なによ?」




「いい加減イオンさんに謝ったらどうだ?」





聖夜の言葉を聴いたアリスはギンッ、と聖夜を睨んだ。


それはもう恐ろしく、メデューサに睨まれたように聖夜は固まった。




「な・ん・で、私がイオンなんかに謝らなきゃいけないのよ」




「や、だってイオンさんなんか怒ってるし・・・」




「私だって怒ってるわよ」



バンッと読んでいた本を閉じたアリス。




「・・・だいたい、こうなったのは貴方のせいでしょう・・・」




「は?」




「なんでもないわよ。お茶」




「はいはい・・・」





ぼそりと呟いたアリスの言葉は聖夜には届かなかった。

それをごまかすかのようにアリスは聖夜にティーカップを差し出した。

仕方ない、という感じに受け取るとカップに紅茶をいれはじめた聖夜。




「アリス!!」




「Σうおっ!?」




そんなとき窓ガラスを突き破ってエインセルが突っ込んで来、聖夜は驚き危うくポットを落とす所だった。


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