アリス図書館‡QUEEN
だから・・・と少女は言うと横に伸ばした手に取っ手が丸く軽く曲がった鋭い刃がついた剣が現れた。
それは暗闇の中でも光り輝き、装飾があしらわれてあり、中でも大きめのルビーらしき紅い宝石は、まるで血のようだ。
・・・よくみてみると、それは鋏の片割れのようだ。
「今度こそ死んでよ、アリスサン」
顔は無表情なのに、声がとても悲しげで、苦しそうだった。
「そうしたら、あの人に合わせてくれるって言った」
「そんなもの、どうせ嘘よ」
「わかってる。でもね、それでもいいの。もしかしたらって私は希望が持てるから」
「・・・貴方、それでいいの?」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
アリスの問いにニコッと笑っただけで何も答えない。