アリス図書館‡QUEEN
「それにしても、勝手に色々とやりましたね」
「え?」
「この写真」
執事口調になったイオンがピラッと見せたのは、七瀬達が見ていた記事。
ミューベルのクリスマスパーティーの時、そこにアリスもイオンもいるわけがない。
けれど、そこに二人はしっかりと写っている。
「ああ、それね。エインセルの力でやったんだけど・・・」
よく出来てるでしょう?とアリスが言えば、写真から二人の姿が消えた。
そして代わりに現れたのはまったくの別人。
「ミューベルの子供達、顔を滅多に見せないから、都合がよかったけど・・・」
「流石にもうバレていますでしょうね」
そうね、とアリスは返事をするとピッと写真を弾きとばした。
写真は砂のようにサラサラと消えていった。
「・・・そろそろきちんと挨拶しなければね」
「そうですね」