アリス図書館‡QUEEN



鞄から茶封筒を取り出した美里は七瀬へと渡した。





「見てもいいか?」





「うん・・・」






美里から許可をとった七瀬はテーブルの上を片付けると封筒から写真を出した。



大学での様子や、その辺を歩いている姿。

更には家の中の様子を外から撮ったらしきモノまである。






「送られて来たのはこれだけか?」





「ううん。鞄とか、洋服類とか、アクセサリーとか・・・」





「なんだお前、貢がれてるな」





「うん。全く嬉しくないけどね・・・そのうち無言電話なんかがきて、視線も相変わらずだから、寝るのも恐くて・・・」





「それで、俺ん家に避難に来たって訳か」





「うん。ごめんね、ホントに・・・」





「だからいいって。それよりお前、大学は?」





「行ってるよ。大学には友達とかいるから・・・視線は感じるけど、家にいるより断然マシだから・・・」





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