アリス図書館‡QUEEN






「・・・じゃあ行ってくるが、何回も言うが絶対に部屋から出るなよ」






署に行く間際に、七瀬はここ一週間の同居人である美里に凄みをきかせながら言った。


そんな七瀬に美里は、苦笑い。






「わ、わかってるよ。今日は大学も無いから、家で大人しくしてる」



「今日は何もなかったら7時頃には帰る。遅かったら連絡いれっから」



「うん、いってらっしゃい」






ん、と返事をして、七瀬は出かけて行った。


それを見送ると、美里はリビングへと行き本を読みはじめた。


その、数時間後の事だった。






――――ピンポーン






「え・・・」






誰か来た、と美里はもう三冊目になる本から顔を上げた。





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