アリス図書館‡QUEEN
男は地面に片膝をついてけられたところをおさえてアリスを睨んでいた。
「さあ、貴方は何者?」
「・・・並木遊佐。お嬢さんは?」
「図書館の司書、アリスよ」
「そう。では、名乗りあったことだし、いい加減紫麻を出してもらおうか」
フッと笑い遊佐は言った。
「・・・そうね」
「はぁっ!?」
アリスが言ってすぐに聖夜がありえないと言わんばかりに声を出した。
「・・・煩いわよ聖夜。イオン、紫麻を連れてきなさい」
聖夜をかたごしに睨んでアリスはイオンを見た。
イオンのほうは何も言わず一礼して館内に入って行った。