アリス図書館‡QUEEN




アリスは珍しく外を歩いていた。

図書館の制服のうえに真っ白なファーのついたローブを羽織り、何をするでもなく、ただ歩いていた。


図書館で何時ものように音楽を聴いていたら、エインセルがやってきて『クリスマスパーティーするから外に材料買いに行ってて』と言われたのだ。



イオンも聖夜も料理作りで手がはなせず、エインセルははなしにならないのでアリスしかいなかったのだ。






「それにしても」






アリスは道脇にあるベンチに腰掛けていた。隣には紙袋のでかいバージョンが二つ。

膝に頬杖をしてうんざりした顔で行き交う人々を見ているアリス。






「人が多いわ・・・」






立ち止まると物凄く邪魔になるくらい人が行き交っている。



そのあまりの人の多さにアリスは疲れて約1時間はそこでぽけーっとしていた。

とゆーか何故自分がこんな事をと思い、やる気が出ずにいるのだ。






「・・・お腹空いたわ」






昼を食べずに来たアリスはお腹が空き眉間にシワを寄せた。




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