アリス図書館‡QUEEN
夢、ねぇ・・・。
アリスは話し合っている二人を見ながらフッと不敵に笑い、立ち上がった。
「そろそろ帰るわ。ケーキごちそうさま」
「えー!もう帰るの!?」
アリスが帰ろうとすると紅葉が凄く残念そうに叫んだ。
それに李兎は苦笑する。
「すっかりアリスさんに懐いたな紅葉・・・」
「・・・明後日の3時、ここへいらっしゃい。今度はこちらが招待するわ」
アリスはテーブルに金色に縁取られたカードを置いて、部屋からでていった。
店内には先程よりかは人が減っていたがまだ賑わっている。
キィ、と扉をあけると冷たい空気が顔にかかった。
空は曇り、雪が降りそうな天気だ。
「・・・光に包まれた二人だったわね」
あざ笑うように冷めた声色でそう呟くと、アリスは人込みの中を歩き出した。