アリス図書館‡QUEEN
II
「ただいま「おっそーい!!」・・・・・・」
図書館の扉を開いた途端エインセルの声がアリスの耳元で響いた。
「・・・エインセル煩い」
ハァ、とため息混じりに言いながらアリスは歩き出した。
すると横からアリスが抱えていた二つの袋がヒョイッと取られた。
「イオン」
「お疲れ様アリス・・・?」
「?なによ」
急に黙り込みじーっとアリスを見るイオンに怪訝に眉を潜めた。
「・・・アリス何処にいた?」
ギクッとアリスは思った。
途中寄り道をしてきた事がばれたらいろいろと追求されかねない。
いや、イオンなら必ずそうするだろう。
「いつもの店よ」
内心焦っているが表には出さず冷静に答えた。
しかしイオンは納得がいかないのかいまだじーっとアリスを見ている。アリスのほうは髪を指に巻き付けたりして冷や汗を流しながら視線を反らしている。
「え、エインセル聖夜の手伝いに行ってくるー・・・」
空気に堪えかねたエインセルはアリスを見捨てて逃げた。
「・・・貴方も聖夜の手伝いに行ったら?」
チラッとイオンをみると、鋭い視線でアリスを見ている。