アリス図書館‡QUEEN
正面玄関からではなく、庭に直接繋がっている扉をあけると冷たい風が吹いた。それと一緒に甘い普通とは違う薔薇の香も。
アリスは目的の人物を見つけるとその人物に近づいた。
「こんな夜中に何しているの?」
「ッ!あ、アリス」
庭の噴水に腰掛けて聖夜は空を見上げていた。
が、いきなり話し掛けられびっくりして慌てて振り向いた。
「サンタクロースでも待ってるのかしら?」
そう言いながらアリスは聖夜の隣に座った。
なんでここに、と思いながらも聖夜も座った。
「サンタは寝てなきゃこないわよ?」
「いや、サンタを待ってるわけじゃないし。つーか信じてないし」
「あら、サンタはいるのよ?」
ふふ、と楽しそうに笑い、足を組んでそのうえに頬杖をした。
聖夜はえ!?とアリスを見た。