アリス図書館‡QUEEN
ホッと息をついた聖夜を見てアリスはクスッと笑った。
「ッ!!」
「?何よ」
「な!なんでもねーよ!!」
張り付けたような、企んだような、怪しげな笑みではなく、心からの笑みに聖夜は顔を赤くした。
本人はただ可笑しくて笑っただけなのだが。
「さっさと帰るわよ。今日は忙しいから」
「忙しいって何が?」
「それは秘密よ。夜のお楽しみ」
アリスはそういうとパチンッと指を鳴らした。
するとそこは図書館の玄関ホールだった。
「イオンの手伝いでもしてきなさい。私は本棚の整理でもするわ」
そういうとアリスは図書室に歩いて行った。
「・・・夜に何があるんだ?」
考えながらもイオンがいるだろうキッチンに向かった。