アリス図書館‡QUEEN
立ち上がったセツはアリスをからかうようにホレホレとカメラを見せる。
素早くアリスがとろうとしたがそれも軽々と避けた。
「あらー、アリスちゃん取れないですか−?」
ニヤニヤと笑いながら馬鹿にしたようにセツは言った。
カチンッときたアリスは冷たいオーラでセツを睨み指を鳴らそうとした。
「何、やってるの?」
が、その腕を背後からイオンに掴まれ鳴らせなかった。
アリスは驚き目を少し見開いた。
セツのほうは心なしか青ざめた顔をしている。
「・・・さっさと帰れよ死神擬き」
冷たい瞳でセツに言うイオンは誰から見ても怒っていた。
「恐いって兎さん。それじゃ、次回もまたご利用下さいっと」
引き攣った笑みを残してセツはその場から消えた。
そうなるとその部屋にはアリスとイオンだけになり・・・。
「アリス、今日は言いたいことが山の如くあるんだけど」
にーっこりと笑って言っているのに周りの空気がどす黒いイオンにアリスはその場から無性に逃げ出したくなった。