アリス図書館‡QUEEN
アリスはイオンから逃げようと手を引いたりとしたが、男と女では力が大分違う。
ニコニコと笑顔を浮かべてアリスを見ているが、アリスはそれが逆に恐ろしかった。
「アリス、顔あげて」
「・・・」
動けないアリスは、最後の抵抗のように下をむいたままだった。
もうこうなれば意地だった。
そんなアリスに、イオンは目を細めた。
「っ!んっ−」
俯いていて首筋があらわになったところにイオンが舌をはわした。
「ふ、ぅ・・・やめ、ッ!」
赤く痕をつけたあとイオンは少し顔をあげた。
「・・・顔、あげて?」
「っ、」
耳元で落ち着きのある声で言われて、アリスはぎこちなく顔をあげた。
意地悪な顔で笑っているイオンだが、どこか楽しそうだ。
「・・・からかって楽しいかしら?」
「勿論。アリス限定だけど」
そのままお互い見つめ合い、イオンが徐々に顔を近づけてきた。