アリス図書館‡QUEEN
II
階段を下りていくと、そこには既に聖夜がおりお客様らしき人物と話していた。
「聖夜、そちらがお客様かしら?」
「アリス!」
残り数段の所でアリスは話しかけた。
それに聖夜はやっときたかとはぁ、と小さく溜息をはいた。
「アリス・・・?」
聖夜の前にいる高校生くらいの少女はアリスの出現に困惑気味だ。
「貴女は?」
「佐崎・・・・・・美麗、です」
アリスの問いに一瞬名前を言うのを躊躇いながら答えた美麗。
「そ。私はこの図書館の司書をしているアリスよ。こっちは従業員の聖夜・・・何かしら?」
「い、いえ!可愛いなって・・・」
じっとアリスを見つめていた美麗だったが、それにアリスが欝陶しいという感じに聞いた。
美麗は慌てて話したが、それでもじっとアリスを見ている。
「・・・ハァ。ここではあれだから、談話室へと案内するわ」
無駄だと思ったアリスはあからさまに溜息をはきながら階段へと足を進めた。