紫陽花なアイツ

「あ、巧(タク)。」

真生は嬉しそうに彼氏のもとへ駆け寄った。

巧は真生には極上の笑顔を、あたしにも笑顔をむけた。

唯の彼氏も巧と同じ学校らしい。

今、高校三年だから中三の時、あたしと巧は同じクラスだった。

あたしの通う女子校と巧たちの通う男子校はそんなに離れていない。

だから、結構カップルがいる。

「はい、こちら。百合本冬也(ユリモトトウヤ)です。」

唯は彼氏を紹介した。

「あれ、もう一人は?」

真生は聞く。

「遅刻?」

唯は言った。




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