紫陽花なアイツ
その後、トイレの個室で泣いた。
声を押し殺して。
何を信じれば良いんだか分かんない。
何を受け止めるの?
午後の授業は、移動教室だった。
「ちょっとサボる。」
真生と唯に伝えた。
真生はすごく心配してる顔をしたけど、頷いてくれた。
唯は意外だ、と驚いているばかり。
体育館裏に来た。
桜の樹を見上げて、溜め息を吐いた。
巧はやっぱり就職するって決めて、真生は進学するらしい。
みんなそれぞれ道を決めていた。