紫陽花なアイツ

拗ねたように聞いたら、笑って返された。

「走って来てたから。」

あたしが眉を吊り上げると宥められる。

葉介は歩き出した。

どこへ向かっているのかわかんない。

でも、多分。

「学校にバイク乗って行ってたの?」

あたしが聞くと、振り返り、いや、と首を傾けた。

近くにバイクが停めてあった。

あたしは考える。

…もしかして家までとってきた?





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