紫陽花なアイツ
飛び跳ねて、ベンチから降りたら尻餅をつきそうになった。
でも、その前に腕を掴まれて助かる。
「ありがと。」
でも…。
抱いたとか、そういうのを言うのはどうかと思いますが。
紅くなる頬を冷まして、ジェットコースターの方を見た。
少し心が軽い。
いや、さっきより全然軽い。
「なぁ、夜志乃。」
クイッと腕を引っ張らて後ろを振り向く。
葉介が立っていて、あたしは見上げる格好になった。
整った顔に見入ってしまう。
「…俺、いつまで幼なじみでいれば良い?」