紫陽花なアイツ
その視線の先には、巧が歩いていた。
こんな真生に尊敬したいと思う。
「よ、真生。」
巧は真生の頭を撫でている。
よく、あたしがいるのにこうベタベタできるなぁ…。
「と、染井。」
あたしはオマケらしい。
君はあたしに話があったんじゃなかったのか!?
とツッコミたくなる。
「…悪い、真生。今日は染井に話があるから、駅までしか送れないけど…。」
「大丈夫、巧は心配しすぎだよ。」
クスクスと笑う真生。
入って行けないバカップル領域…恐るべし。
そして、あたしは巧が帰ってくるまでコンビニで待たなくてはならないらしい。