紫陽花なアイツ
葉介は帰ったのかな。
小一時間位したら、巧が帰ってきた。
あたし達はコンビニを出て、フードコートに向かった。
「染井、この前。午後の授業サボって遊園地行ったんだろ?葉介と。」
何故知ってる?
あたしは、信じられんと目を見開いた。
「誰から?」
「本人から。
何か言ったのか!?」
は?
次は、小首を傾げた。
さっきから突拍子もないことを。
それに、巧の話には、主語というものは存在しないのだろうか。
「誰が誰に、何を?」
だから、いちいち聞き返さないといけない。