紫陽花なアイツ
葉介は、何でもないというように立っている。
いつからそこに。
驚きのあまり、声が出なかった。
「てな訳で、俺はここで。」
ガタンと席を立った巧。
な、待って!!
あたしと葉介を二人きりにしないでよ。
待ちなさい巧!!!!
あたしの心の声が巧に届くはずがなく、巧は出口の方に向かう。
残されたあたしの運命はいかに…!?
なんてTVのCMに入る前ではない!
一人ツッコミを入れてると、葉介があたしの腕を掴んだ。
「出る。」