紫陽花なアイツ

「お前ら、仲良かったしさ。」

「葉介があたしの事嫌ってんの。」

巧は襟首を整えた。

「葉介は…「巧と夜志乃、行くよーっ。」

巧の声は真生の声でかき消された。

「何?」

「やっぱ、今度でいい。」

今度っていつだよ、なんて心の中で思う。

…て、あ。

あたし、帰りたいんだけど…。




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