紫陽花なアイツ

あたしは小首を傾げた。

「…なんだ?」

「本当の話?」

その言葉に、葉介は少し目を伏せた。

「…あたしがそれを全く知らないのおかしくない?」

おかしい。

確かに春休みは会わなかったかもしれない。

でも、隣に住んでるし葉介のお母さんや巧がいるのに。

何故あたしに分からなかった?

「…おかしいよ。」

あたしはもう一度呟いた。

時計の針の音が大きく聞こえた。






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