紫陽花なアイツ
なんとか課題をやり終えて、帰り道を辿る。
てか、暗っ。
変質者出たりしませんよね?
誰に聞いてんだか。
あたしは道の真ん中を歩いた。
ゆっくり歩くと周りの暗い空気に飲み込まれるような気がして。
あたしはダッシュした。
どんっ。
ぎゃ、と叫ぶや否や。
あたしはカバンを放り出した。
尻餅をついた。
「悪い。」
悪い、なんて全然思ってないような顔で、葉介は立っていた。
よろめきもしないだなんて…
なんか悔しい。
「なんでそんな所に立ってんの!?」
あたしはつい喧嘩腰で言った。