紫陽花なアイツ

名前は知っていて欲しかった。

葉介が“紫陽花”と呼ばれる事に苦しさを感じるのかどうかは、あたしには分からないけど。

「藤崎くんね。」

しっかりと覚えてくれたらしい真生。

窓の外を見つめた。

夏が始まろうとしてる。

爽介は、まだここにいるのかな。

葉介を夏祭りに誘ってみようかな。




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