紫陽花なアイツ
あたしの言葉を聞いて、爽介は言う。
「ありがと。」
あたし達は足を止めなかった。
行けるだけ前に進んだ。
屋台の長い行列を見ながら。
爽介は沢山の思い出話を言った。
あたしの18年間は、こんなに沢山の思い出で埋め尽くされていた。
出口に来る時に、爽介は笑顔を見せた。
「今日は帰るけど、また来るからな!」
そう言って、爽介は神社を出た。
あたしは手を振った。
“また”今度ね!
と。
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