レンズ越しの君へ
「俺らは友達だよ!てか、俺はこいつと違ってただの派遣社員だから!」


「そうなんですか。じゃあ、廉さんは何のお仕事をされてるんですか?」


笑顔で話を振ると、廉はぶっきらぼうに答えた。


「カメラマン……」


「カメラマン!?」


少しだけ驚いていると、太一が口を挟んで来た。


「こいつ、結構売れっ子なんだよ。俺と同い年なのに、立場が全然違うんだよな〜!」


「でもお二人とも、まだ若いでしょう?23歳くらいかな?」


「当たり♪よくわかったね!ユイちゃんはいくつ?」


太一が嬉しそうに笑って、あたしの顔を見た。


「あたし、人の年齢を当てるのは得意なんです。あたしは、いくつに見えますか?」


自慢じゃないけど、あたしは実年齢よりも若く見られる。


だから年齢を訊かれたら、必ず笑顔でこう訊き返すんだ。


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