レンズ越しの君へ
「俺、もう容赦しねぇよ……」


「えっ……?」


「やっとお前を手に入れたんだからな……」


廉は言い終わるのと同時に、あたしの唇を一気に塞いだ。


「……ふっ……っ……!」


息も出来なくなりそうな程の深いキス。


「れ、ん……ッ……待っ……!」


「もう待たねぇ」


廉はあたしの体をきつく抱き締めて頭を固定し、何度も何度もキスをした。


「やっ……!」


「お前のそういうとこが、俺を誘ってんだよ……」


やっと唇を離した廉が、意地悪な笑顔を見せた。


「だって……っ、んっ……!」


言い訳をしようとしたあたしの唇は、また彼によって塞がれてしまった。


さっきよりも深くて…


だけど、すごく優しいキス。


あたしは、背中にゾクリと快感が走り抜けるのを感じた。


もう、廉からは逃れられない。


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