同じ空の下で


「何があった?」


「…。」


「………。そっか、言いたたくないよな…。今どきの高校生は教師を嫌ってるって言うし…。」


「…。」


「ゴメンな? 言いたくないなら言わなくて良いから。」




………。




「……私、美貴に嫌われたかも………。」


「津月………。」


雨は先生の傘を強く叩いてくる。


外はもう真っ暗で街灯の灯りしかない。


まるで、この世界に私と先生しかいないみたいで。


先生だけに聞かれるなら話しても良いんだと思ったんだ。





< 23 / 100 >

この作品をシェア

pagetop