同じ空の下で

「どうしたの?なんで泣いてたの?」


男の子は私の目線の高さまでかがんで聞いてきた。


あ。


髪、太陽みたいな色だ。


「涙ちゃん?」


「…別に。何にもないです。」


「何にもなくて普通、そんな泣くぅ?」


「泣きます。」


「えーっ?そうかなぁ??あっ、もしかして、あまりにもお腹が痛くて泣いちゃったとかっ!!」 


「……違います。」


私は子供か……怒


「えっ?!違うのっ?!」

「違います。」


「えーっ。絶対、そうだと思ったのに…。」


そんな訳ないし…。



「そういえば、涙ちゃんってサボり?」


「え?」


「だって、今授業中じゃん?」


あ。そうか、だから学校なのにこんな人がいないのか。


まだ、授業してるんだ。


あれ?


だったら…、


「あなたこそ、サボりじゃないんですか?」


「うん。」


うん。って、そんな普通に……。
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