同じ空の下で
―ガラッ
「ギリギリっ?」
「全然、ギリギリじゃないわよ。橘くん。」
「えーっ。めちゃくちゃ走ったのにぃ。」
?
遅刻か…。
どこのクラスにもいるんだよね、遅刻の常習犯。
「橘、絶対走ってなかったろー。」
「あ、バレた?」
クラスの男子が遅刻くんに話しかけてた。
でも、私は遅刻くんの事なんかどうでも良くて、綺麗な青空を見ていた。
―ガタッ
隣で椅子を引きずる音が聞こえた。
たぶん、遅刻くんは私の席の隣だったんだろう。
でも、そんな事もどうでも良い。
綺麗な青空。
あそこに先生もいるのかな?
「あーーーっ?!?!」
っ?!
何っ?!いきなりっ?!
「涙ちゃんっ?!」
え……?