同じ空の下で

なんだか落ちつかなくなってきた私は適当に携帯を開けた。



ディスプレイには《P.M.8:00》とあった。




もう8時か…。



そろそろ帰らなきゃ。



お兄ちゃんもあんまり遅くなるなって言ってたし。



「……帰るの?」



優希ちゃんの口調は少し冷たい感じがした。



「あ、うん。お兄ちゃんが心配するから…。……何で分かったの?」



「別に。適当?」



「…そっか。凄いね、当たった。」



「うん。」



優希ちゃんの今のテンションと温度のない言葉に私は正直驚いていた。



「……あ、じゃあ私帰るね。今日はありがとう。楽しかったよ。」



これはほんとの事。



今日、優希ちゃんと過ごして凄く楽しかった。



「うん。ありがとう、私も。気を付けてね?」



「うん。それじゃあね、バイバイ。またメールするね。」



「バイバイ。」



私は駅の方へと歩いていった。




街の街灯が歩いていく人々を綺麗に照らしていた。






「柚奈ちゃん。」




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