姫取物語
「何?! 何かあった!?」

「雅さんは一年でここまで成長しましたの……?」

「うん!」

「本当に……?」

「う「失礼。雅は本を読みすぎたのでしょう。主人公が自分だと思い込んでいるようで……」

耐えかねた帝がすかさずフォロー。

「まぁ……そうなんですの?」

「う……うん!」

えぇい! 小説なんか読んだ事も触れた事も無いわ!!
どうにでもなれ!!

「まぁ、文学を嗜むのは素晴らしい事ですわ。私も最近、紫式部様がお書きになられた源氏物語を読んでいるところなの」

「あー……そーなんだぁ……」

ごめん。この人、難しい単語が多過ぎて何言ってるかさっぱり分からないよ。
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