姫取物語
「雅さんは男の子なんですの?」

「……男に見える……?」

かぐやは少し潤んだ瞳で上目遣いをしてきた。この仕草は女の子そのもの。

残念ながら……。

「見えません」
「見えませんわ」

「うー……」

「やっぱ雅は女の子としての噂が流れてもおかしくないんだよ」

「男だもん……」

「世の中には可愛い男の子がいるものですね……」

「私よりも可愛いわ……」

「……そんなことないと思いますが」

美麗に聞こえるか聞こえないかぐらい小さな声で……。

「え……?」

「何でもありません」

いつ、伝えましょう……。
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