姫取物語
「雅さんに舞を教えるのは止めたほうがいいかしら……」

一応男の子なんだし。
男の子に舞を教えるのはなんかなぁ……。

「えー教えてよー! 家にいても暇だしさぁー」

「暇じゃないでしょ……」

「う……でも夜とか!!」

「すぐ寝ちゃうじゃん?」

「う"っ……じゃぁ朝……!」

「雅は朝、ぼんやりしてるからなぁ……」

「やーだーぁ! 舞やりたいー!!」

「ではお昼はどうです?」

「でも雅さんはたくさんの求婚者がお見えになるんでしょう……?」

「そんなの……休めば良いんだよ!」

「まぁ……」

「ね? ね? 良いでしょー!?」

「はいはい。分かりましたわ」
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